高齢出産を決意したら…準備やリスクなどを解説!

高齢出産の定義

最近、「高齢出産の人が増えている」という話をよく耳にするようになりました。
日本産科婦人科学会が定めるところでは、「35歳以上の初産婦であること」が高齢出産の定義です。以前は30歳以上を高齢出産と言っていましたが、1991年頃から35歳に引き上げられました。その理由としては、諸外国の定義に合わせたことと、女性の初産の年齢が年々上がって来ていることがあげられます。
厚生労働省の発表によると、1975年には25.5歳だった初産の平均年齢は、2010年には29.9歳となり、2016年には30.7歳と、ここ40年の間に5歳以上の上昇がみられます。

高齢出産のリスク

高齢出産の場合、それだからこそ増加するリスクもあります。
まず、母親の身体面について考える場合、流産・早産の可能性の増加が指摘されます。
また、「妊娠は病気ではない」とはよく言われることですが、それでも出産が命がけの仕事であることに変わりはありません。医学技術の進歩があるとは言え、高齢分娩ではそのリスクは高くなります。日本でも、妊産婦の死亡については40歳以上の場合、20代前半の妊婦の20倍以上に高まるとも言われています。

遺伝子疾患の発症率の上昇も

そして、子どもに関するリスクとしてよく知られているのが、遺伝子疾患の発症率の上昇です。特に新生児のダウン症発症率については、母体が25歳未満の場合1/2000なのに対し、40歳以上では1/100にまで確率が上昇します。

高齢出産の準備とは

高齢出産にいざ挑むとき、準備しておくべきことは何でしょうか?
まずはどうしても出てくるお金の問題。特に、母親が高齢出産と言われる年齢に達している場合、父親の方も30代後半以上の場合が多いのではないでしょうか。

資金面での準備

その場合、子どもが成人したり大学を出る頃には親が定年を迎えることになり、老後の資金を貯める時間的余裕がなかった…ということにもなりかねません。
もちろん、その出産までにバリバリ共働きをして貯金をしておくから大丈夫!というご家庭もあるでしょうが、皆がそういうわけにもいかないでしょう。やはり出産にあたって、夫婦でしっかりとマネープラン・ライフプランを話し合っておくのはとても大切なことです。
学資保険や、場合によっては貯蓄の一部を投資運用することも視野に入れて、将来への不安を少しでも軽減しておくことが大事です。

「出生前診断」の問題

また、高齢出産とよくセットで語られるのが「出生前診断」の問題です。色々と賛否の意見が多い議論ですが、「お腹の中の我が子に障害があるかどうか?」を事前に分かっておくことで、できる準備があることも確かです。そのようなことについても、やはり夫婦できちんと話し合っておくと良いのではないでしょうか。

仕事はどうすればいい?

35歳またはそれ以上の年齢になるまで、ずっと一人で、あるいは夫婦二人で生きてきた人が子どもを持つようになる。それは大きな変化です。
楽しみな気持ちがある一方、不安な気持ちが増大する…もちろん、とても自然なことでしょう。
特に、今まで仕事をしてきており、産後も復帰を願っている人なら、「出産後も変わらず仕事ができるだろうか…」と心配になってしまうのも当然です。しかし、やみくもに憂えてばかりでも良いことはありません。出産を迎えるにあたって必要な心構えとして、まずは、問題を分別して整理することから始めましょう。

これからのプランを現実的に考えることも必要

仕事の引継ぎプラン、復帰後プラン。何かアクシデントがあった場合のリカバリ用プラン。
同時に、家庭の運営方法についても考えておくことが大事です。仕事をしていない人であっても、今までの家事労働に「子育て」という大きな仕事が加わる点は同じです。具体的にどんな問題が発生するかは、もちろん本当に出産を終えてみないと分かりません。しかし、どのような不測の事態が起きても対応できるように、事前に準備・心構えをしておくことで余裕が生まれ、産後の生活にゆとりができることは間違いないでしょう。

夫の心構え

一方で、夫の心構えはどのようなものになるでしょうか。一般的に、その身に子どもを実際に宿さない分、親としての自覚が生まれるのはどうしても母親より父親の方が後になると言われます。もちろん、その限りではありません。

妻のケアが第一

ですが、出産前にできることと言えば、やはり母親となる自分の妻へのケアが中心になるでしょう。
お金や用品の準備以外にも、妻と話し合って不安を取り除いてあげることも、父親となる人の重要な役目です。また、産後のケアについても、高齢出産となる分、いわゆる「産後の肥立ち」に時間がかかることも想定されます。
妻がこれまで通りの家事をこなせないことに加え、子育てという仕事が増えたときどのように働くなのかなどを事前に考える必要があるのです。場合によってはあらかじめ職場になんらかの相談をしておくこともいいかもしれません。

不安なら保健センターに行くことがオススメ

赤ちゃんがちゃんと大きくなるかわからない。どんな症状が出たら病院に行くべきなのか。ママ友作りができるのか…たくさんの不安・疑問があると思います。これらの助けになるのが、実は保健センター(保健所)です。
保健センターには、概ね保健師さんや助産師さんが常駐しています。出生届を提出後、新生児訪問として家まで来てくれるのもそういった人たちです。また場合によっては何かあった時の電話相談なども受け付けてくれます。

高齢出産の気持ちをわかってくれるママ友との出会い方

そして、高齢出産ではママ友が出来るのか、若いママと話が合うのか心配だという人もいるかもしれません。保健センターには、地域の子育て支援センターや育児サークルの情報が置いてあることも多いので、そういったところで情報収集をするといいでしょう。実際のところ、最近は35歳以上で初産ではなくても、2人目、3人目を産んでいるママさんは多くなっています。そういう点では、「高齢だから…」と消極的になる必要は何もないと言えるでしょう。

まとめ

高齢出産というと、そうではない出産よりも不安を覚えるという人も多いかもしれません。しかし何事であれ、リスクのないものなどないのです。何よりも、子どもの存在というものは、不安を凌駕するパワーをもたらしてくれます。
妊娠・出産を通して、現在のパートナーとの関係も変わるでしょう。それがどのように変わるものであるのかは、二人がどのようにお互いと・周囲と・子どもと向き合うのかという問題とつながります。そして、これまで年齢を重ねてきたからできる向き合い方があり、それこそが今までの人生からもたらされる財産であると言えるかもしれません。